navy rose

NL中心個人サークル「navy rose」のブログです。お知らせや小説の備忘録など気ままに更新。

【ネタバレ注意】曖昧色に雫/後書きその3

ネタバレを含みます。続きをご覧になる際は十分ご注意ください。

 

3回目となった曖昧色に雫後書き。今回で最後です。

■千葉龍之介■

もう一人の主人公と言っても差し支えないくらい中心人物である千葉君ですが、本編は一貫して速水さん視点だったので千葉君の心情とか本音とかがあまり伝わらなかったかもしれません。
速水さんの視点で物語を一緒に追い掛けて貰えたらな、と思い敢えてそうした構成にしてみたのですが、いかがだったでしょうか……いやわけ分かんねえよとか思われてそうでどきどきです。
千葉君視点でのお話は文庫版に収録する予定なので、宜しければそちらを読んで補完して頂けたら嬉しいです。(突然の宣伝)

千葉君と一緒にいられる自信がなかったのが本作の速水さんでしたが、千葉君が離れてしまった原因も概ね速水さんと同じです。
いつも間にか距離を置かれてしまって、どうしてなのかが分からなくて。でもあんなに可愛くて良い子だからもしかしから彼氏でも出来たのかもしれない。どうして言ってくれないのかは分からないけれど、それなら男の自分が傍をうろちょろしているのは良くないな。最初はそんな考えでした。
でも、会わなくなって、声を聞かなくなって。自分の中で速水さんがどれだけ大きな存在であったかにいつしか気付かされる。でもその時にはもう、彼女とは連絡が取れなくなってしまう程の時間が過ぎていた。
凄く凄く後悔した千葉君は、10年後奇跡的に再会した速水さんと今度こそ離れたくないと思います。

大切にしたくて、でも想いが先走り過ぎて彼女を傷つけてしまい、また離れそうになってしまって。それでも確かに幸せを掴み取った千葉君の思いが速水さん視点の本編越しから少しでも伝わっていたら嬉しいです。


■前原陽斗■

もはや彼がいなければ本作は成立しなかったのではないかと思われるくらい重要な役を担ってくれました、前原君。シリーズ通して非常に苦労して貰いました……ごめんよ前原……でも君のお陰でスムーズにお話が進んだよ……感謝……。
女に手の早い前原君ですが、速水さんのことは仲間として信頼と親愛を寄せ、5年という月日を同期として過ごしてきました。それは速水さんも同じです。
現実では男女の友情が存在するかは賛否両論分かれる所ですが、暗殺教室においてそれは確かに存在していると思います。前回もちょろっとお話しましたが、彼らの中には殺せんせー暗殺を通して得た強烈な記憶と強固は絆は鮮やかに心の中を彩っていると思うので。
世話焼きでお節介な一面があると(私的には)思う前原君は、速水さんが悩んだり困ってたりしたら損得関係無しに手を貸してしまうんじゃないかと思います。それで色々面倒なことに巻き込まれてしまっているわけですが、仲間のことを大切に思ってる彼ならそんなことすら気にしてないかな。(わたし個人が前原君を美化し過ぎている)

暗殺教室ではそこまで千速と絡んでないのに何故前原君をセレクトしたかというと完全なるわたしの趣味です。チャラ男を冷静にあしらうクールビューティという組み合わせにそこはかとない萌えを感じる……友情前提、前原+速水が美味しすぎる……めっちゃドマイナー。
それぞれ近距離戦闘と遠距離戦闘のエキスパートでもあるので、戦闘の相性も良さそうですしね。この2人戦闘で組ませたらもの凄い力発揮しそう。特に2対多数戦。


そんなわけで長々と語りましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。
12月の文庫版頒布をもって曖昧色に雫は完全完結となります。ここまで来られたのも読んで頂いた方達のお陰です。この場を借りてまずは御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
現在は書き下ろし執筆に手一杯な状況ですが、落ち着き次第またpixivにも作品を上げていけたらなと思います。以前アンケートにご協力頂いて、それを参考に少しずつお話固めていますので!気長にお待ちください。
皆様の心の片隅に、そっと寄り添えるような作品を目指し精進して参ります。

織子 拝